- パラベンは、化粧品の中で菌やカビが増えるのを防ぐ防腐剤
- 日本では配合できる上限量が決められており、決められた範囲で安全に使われている
- 「パラベンフリー」でも別の防腐成分が入っていることが多く、それ自体が「より安全」という意味ではない
なぜ化粧品に防腐剤が必要なの?
化粧品の多くは水を含み、栄養になる成分も入っているため、菌やカビにとっては増えやすい環境です。しかも毎日、指や空気にふれながら、開封後数か月かけて使い続けます。
もし化粧品の中で菌が増えると、品質が変わるだけでなく、肌トラブルや目の感染症などの原因にもなりかねません。防腐剤は、最後まで安全に使えるように品質を守る、大切な役割を担っています。
パラベンとは
パラベンは「パラオキシ安息香酸エステル」の略称で、成分表示ではメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどと書かれます。少ない量で幅広い菌やカビに効果があり、長い使用実績があることから、化粧品・医薬品・食品などで広く使われてきました。
パラベンの安全性と規制
日本では、国の「化粧品基準」によって、パラベンの配合量は製品100gあたり合計1.0gまでと上限が決められています。実際の化粧品には、さらに少ない量しか使われていないのが一般的です。
海外では、EUが2014年に一部のパラベン(イソプロピルパラベンなど5種類)の使用を禁止し、プロピルパラベンとブチルパラベンの濃度上限を引き下げるなど、最新の研究をもとに規制の見直しが行われています。一方、メチルパラベンやエチルパラベンは、決められた濃度の範囲であれば安全と評価されています。
まれに、パラベンでかぶれる(アレルギーが出る)方もいます。過去にパラベンで肌トラブルを起こしたことがある方は、パラベンを避けるとよいでしょう。
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「旧表示指定成分」とは
パラベンが「危ない成分」というイメージを持たれた背景には、旧表示指定成分の存在があります。
2001年に全成分表示が義務化される前は、まれにアレルギーなどを起こす可能性がある成分(約100種類)だけを表示する決まりでした。これが「表示指定成分」で、パラベンもそのひとつでした。全成分表示になった今は制度としてはなくなっていますが、「旧表示指定成分無添加」をうたう製品が今も見られます。
ただし、表示指定成分は「必ず危険な成分」というわけではなく、「まれに体質によって合わない人がいる成分」という位置づけでした。
「パラベンフリー」の本当の意味
「パラベンフリー」の化粧品にも、多くの場合はフェノキシエタノールなど、ほかの防腐成分が使われています。また、BGやエタノール、ペンチレングリコールなど、防腐を助ける成分を工夫して配合しているものもあります。
つまり「パラベンフリー=防腐剤がない=肌にやさしい」とは限りません。防腐剤を減らしたぶん、使用期限が短かったり、開封後は早めに使い切る必要があったりする製品もあります。
よくある質問
- 敏感肌はパラベンフリーを選ぶべきですか?
- パラベンでかぶれた経験がなければ、必ずしも避ける必要はありません。肌に合うかどうかは成分ひとつで決まらないため、トライアルセットなどで実際に試してみるのが確実です。
- 防腐剤無添加の化粧品は、どう保管すればいい?
- 直射日光や高温多湿を避け、使うときは清潔な手で。開封後はなるべく早く使い切りましょう。
パラベンは、化粧品を最後まで安全に使うための防腐剤で、決められた量の範囲で使われています。「フリー」の表示だけで判断せず、自分の肌に合うかどうかで選びましょう。